コーナーの話

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2回目の更新になりました。

 

今回は『コーナー』についての話です。

 

 

 

前回の『上がり3ハロンの話』の中で、外を回ると損だよって話をしたのですが、そのあたりをもう少し掘り下げていきたいと思います。

 

 

 

 

「 何か伝わりやすい例えはないかなぁ」

と考えた結果、スピードスケート陸上がしっくりきたので、その2つを例に出しながら説明します。

 

 

 

 

まずはこちらをご覧下さい。

 

 

 

 

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はい。これはスピードスケートのリンクです。

 

 

スピードスケートと言えば今年、平昌オリンピックで小平奈緒選手が金メダルを獲得し、日本中(?)が歓喜したのが記憶に新しいと思います。

 

さんざんTVでもやっていたので、大体どんな競技なのかはご存知かと思うんですけども、いちおサクッと説明しますと…

 

 

 

直線とコーナーがある一周のトラックを、2人の選手が同時にスタートします。

コースは内回り外回りに分かれていて、両選手が平等になるよう、途中でコースを交換してタイムを競います。

 

(これで伝わったか不安ですが、先へ進みます)

 

 

 

 

 

ここで注目したいのが、内回り外回りどれほどの違いがあるのか?ってことです。

 

 

 

 

動画を見てもらえると一発でわかるのですが、とりあえずここでは画像で説明していきます。

 

 

 

 

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向こう正面(?)です。

後ろのピンクの矢印が、小平奈緒(牝32)選手です。

動画ではかなりのスピードが出ていて、なかなか相手選手との差も縮まらない状況です。

この時点では4~5mくらいの差があります。

 

 

 

 

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コーナー入口。

相手選手は外回りの番なので、先に外側のコーナーに入ります。

この時点で小平選手はまだコーナーに入っていません。

 

 

(ところがコーナーを回ってみると…)

 

 

 

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…あっさりと抜いてます。

 

直線ではまったく差が縮まらなかったのに。

スピードは同じくらいだったハズなのに。

コーナーの内と外の差だけで一気に4~5mの差がなくなっています。

 

 

 

 

スピードスケートを見ると、内を回ることがいかに有利かがわかります。

 

 

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それがわかっているから、選手たちは線ギリギリを攻める練習をしているのです。

 

 

 

 

 

 

はい。ここで話を競馬に戻します。

 

(※これは競馬ブログです。)

 

 

 

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スピードスケートと同じように、競馬にもコーナーがあり、内を回る馬外を回る馬がいるワケなのですが、

 

 

 

競馬はスピードスケートと違い、内を回る馬外を回る馬走るコースを交換しません。

 

 

 

基本、内を走る馬はずっとラチに張り付いていますし、

外を走る馬はずっと外を回らされます

 

 

 

 

スピードスケートで言ったら勝てるハズがない、めちゃめちゃ不公平な状況です。

 

 

 

 競馬が先行有利と言われている根本はこのあたりだと思います。

 

 

 

 

 

さらにもう一点。

 

 

 

 通常 3~4コーナーで各馬がスパートに入り、スピードアップしていきますが、

内を走ってる馬に対し、外を回ってる馬が並走できているということは、外の馬の方がスピードを出していることになります。

 

( 同じくらいのスピードで走っているのなら、先ほどのスピードスケートのようにコーナーの分、外側が遅れてくるからです。)

 

 

 

 

外の馬の方がスピードを出して回っているということは、その分スタミナを多く消耗しているということになります。

 

 

 

なので、コーナーでロスした分は、最後の直線の末脚に大きく影響してきますし

それにより、着順も変わってきますよ。という話になります。 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に、

 

陸上の200m走を例にもう一つだけ。 

 

 

 

 

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陸上は、各選手が決められたレーンを走りますが、

外を回る選手が不利にならないよう、スタートの時点で

計算された距離のリードをつけています。

 

これにより、どのレーンを走っても平等にタイムを競え合えるというワケです。

 

 

 

 

 

では競馬はどうだろう…?

 

 

 

 

 

 

はい。

 

 

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美しい横一列のスタートです。

 

 

 

 

競馬は陸上と違ってレーンがないので、好きなところを走っていいのですが、

距離ロスをしない内側 (いいポジション)は、内枠の馬からどんどん取っていってしまいます。

 

 

 

 

かと言って、みんなが有利な最内にタテ一列に並ぶと、今度は先頭との距離が離れすぎてしまい、直線だけで捕らえるのは不可能になってしまいます。

 

 

 

結局、いいポジションをとれなかった馬たちは、

不利とわかっていても外を回ってついていくしかないのです。

 

 

 

 

 

昔からよく、

 

『外は遠心力が働いて、勢いがつくから不利じゃない』

 

というのを唱える人を見ますが、もしそうだとするならば

トラック競技で外回りの不利を補正し、平等に競争させようと設けたルールがすべて破綻してしまいます。

 

 

なので、おそらくその理論は間違ってるんじゃないかなと、私は思うワケです。

 

 

 

 

 

『じゃあ、外を回る馬は常に不利なのか?』

 

 

と思われるかもしれません。

 

 

 

 

 

ご安心を。そんなことはありません。

 

 

 

ひとつだけ例外があるのです。

 

 

 

 

それが『馬場差』です。

 

 

これについては次回、

また何かの例を用いながら、自分の見解を

好き勝手に書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

 

 

ここまでいろいろ有利不利だという話をしてきましたが

 

そもそも競馬は『平等に競争させて強さを比べよう!』って競技ではないのです。

それでは強い馬が必ず勝ってしまい、賭けが成立しなくなってしまうからです。

 

 

 

展開や馬場、騎手の作戦を読むのも競馬の面白さですから、平等じゃなくても全然いいのです。

私が言いたいのは、予想をする際に

 

どこに、どんな有利不利の要素があるかは一つでも多く

知っておいた方が得だよねってことです。

 

 

 

 もちろん、( 前回も言いましたが )これは

私はそう考えているって話であって、これが誰にとっても正しいんだ、などとは毛ほども思っていませんし、

 

 

 それぞれ見た人が、

参考になると思ったら考えに加えたらいいし、

必要ないと思ったら捨てればいいだけの話です。

 

 

 

 

 

いろんな考え方があるのが競馬最大の魅力だと思っているので、

 

 

『またコイツ変なこと言ってるなぁー』

 

とサラッと流してくれたらベストかと思います。

 

 

 

 

 

 

それでは今回の『コーナーの話』は終わりです。

 


最後まで読んでいただき

ありがとうございました。